人が一日でできることと、ちょっと不思議な話 その1

昔、有給の関係で、急に上司から明日休みをとってくれと言われたことがあった。急に生まれた一日だけの休みに、私はどう過ごそうか、思わず考えた。

カフェに行く?

銭湯に行く?

いや、気分が沈む。そんなことに気をやれない。やりたいことがそもそも思い浮かばない。

……本当に?

そう思った時にふっと心にひらめいた考えがあった。どうせ一日の休みなら、思いつくかぎり一番クレイジーな休みにしてやろうって。それで次の瞬間には、謎にチャンスなんじゃないかって思っちゃった。私がその時思いつく選択肢の中でもっともとんでる、一日で体験できる選択肢。

名前だけ知ってる、ずっと会ってみたかった沖縄のユタに会いに行ってみようと思った。

ユタっていうのは沖縄で古くから存在するシャーマンのような人々のこと。ノロという人々もいて、その人々は視えぬものをみて神々の声を聞き、神官として琉球の政治にその声を反映させていたそうな。同じ力を持つユタは民間の人々に携わる、ということを知った。そんな歴史のあるユタで、昔いちど、テレビで見かけたことがある人がいた。その人が一人だけ、名前を知っているユタだった。

その人が、鑑定の予約を受け付けているのは当日のみ。しかも一本しかない電話回線を使って朝の八時から予約を受け付けるものだから、当然電話回線はパンクする。その中で、予定の人数枠が終わったら、その日はもうおしまい、ということらしい。どこの時間の予約になるかはわからないから、当日本土にいなくては厳しい。昔は遠方の人のために、日に余裕を持った予約も受け付けていたそうだが、その時はそのシステムはすでになかった。電話をかけ続けて、何カ月もつながらない、という人もいると普通に聞いた。その中で、たまたま私の知り合いで、実際にその人に会ったという人がいた。私が予約の難しさにおののいていたら、その人に会った彼女は笑った。

「縁があれば、会えるよ」

その時の私は大事な悩みを持っていて、それを聞いてみることができるタイミングも、なぜかその時だと直感的に思った。人と違うものがみえるひとが、何をみるのか、聞いてみたいと思った。だから一日の休みという切符を握りしめて、帰り道で航空券を取って、その日の夜には沖縄にむかって飛んでいた。自分が何をしているのかわからないまま、ただとにかく、どんな選択肢よりも血が騒いだ。

その日の朝、薄暗い気持ちで起きた時には、自分が同じ日の深夜、日をまたぎながら空をもまたいでいることなんて、想像もしていなかった。

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